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熊谷市指定有形文化財(絵画)「八幡神社古絵図」に関する芝浦工業大学と東京藝術大学研究者による調査 [絵画史]

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(小柏典華(芝浦工業大学)・大和あすか(東京藝大)共同研究(公益財団法人出光美術館の助成による))

 令和4年6月下旬から、東京藝術大学保存修復日本画研究室にて、芝浦工業大学の小柏典華先生と東京藝術大学の大和あすか先生の共同研究による、熊谷市指定有形文化財(絵画)「八幡神社古絵図」の科学的調査が行われています。 
 8月21日(日)、東京藝術大学保存修復日本画研究室に伺い、調査の様子を拝見させていただきました。
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(東京藝術大学 赤レンガ2号館)
 東京藝術大学上野キャンパス内にある赤レンガ2号館は、明治19年に建設され、隣接する赤レンガ1号館に次いで都内で2番目に古いレンガ造の建物です。現在は、保存修復日本画研究室として使用されており、調査はこのレンガ棟の3階で行われています。
 この日は、可視光反射スペクトル法による分析が実施されていました。この分析は、可視領域の波長400~800nmの光を試料に照射し、そこから反射した光を検出することでスペクトルを取得して測定する分析方法で、染料などの有機物の色素を同定することに適しています。
 このほか、今回の調査では、マイクロスコープ観察や蛍光X線分析、紫外線、赤外線分析など多角的な手法で分析が行われています。

 「八幡神社古絵図」は、徳川家御用工匠であった藤原正清が、徳川家光の依頼により寛永3年(1626)に作成した設計図に、狩野探幽守信が盛付け画法により、彩色を施した二幅の絵画で形状が双方異なり、現在は掛軸に表具されています。藤原正清の孫が妻沼の林家に養子となったときに、持参したと伝えられ、妻沼聖天堂設計の参考となったと言われています。その後、林家と共作関係にあった清水家が引き継ぎ、保存しています。今回の調査では、清水家所蔵の資料調査も合わせて実施しており、当該資料の歴史的意義などの解明に向けて調査研究を進めています。東京藝術大学での科学的調査は、9月末まで行われる予定です。




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朱麦会展のご案内 [絵画史]

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熊谷市文化祭 朱麦会展が開催されます。
埼玉県初の洋画団体、坂東洋画会を引き継いだ朱麦会会員による絵画の小品展が開催されます。
どうぞご覧ください。

会期 11月17日〜11月22日 10時〜18時 
   最終日は16時まで
会場 八木橋百貨店8階オープンギャラリー
入場無料  

詳細はハガキ画像をご参照ください。



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