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寺内廃寺の遺物整理から―9 「帳(とばり)の金具」 [整理作業]

 寺内廃寺の金堂跡から発見された銅製金具には、留め釘が残り一端を輪状に加工した遺物があります。この金具は布や板などを押さえるためや、幕や帳を吊るすために使用されたと思われます。同様の金具は、奈良県薬師寺、堺市百済廃寺、大阪府鳥坂寺跡からも見つかっており、堂内を荘厳するために作られた錦織や刺繍、仏画などを飾る際に使われたものと考えられます。寺内廃寺の金堂にも錦織の飾り布や仏画の刺繍された帳などが壁を覆っていたと想像されます。
 古代の刺繍では、中宮寺に伝来する「天寿国繍帳」や当麻寺に伝わる「当麻曼荼羅」などがよく知られています。
image023s1.jpg image023s2.jpg image025s.jpg
上位の2点と中位左4点は寺内廃寺
下位の2点は大阪府百済寺跡
中位右の3点は奈良県薬師寺 寺内廃寺出土状態

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