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きかは便郵132 [きかは便郵]

昔の熊谷地域の絵葉書紹介132回目。今回は「片倉製糸会社熊谷製糸所観桜会」です。
この写真は、「片倉製絲會社熊谷製絲所観櫻出發前の光景」と印字されている、大正末から昭和初年にかけて撮影されたものです。
熊谷製糸所は、明治40年(1907)に三木原製糸所を片倉組が買収し、熊谷町で操業を開始しました。総面積34,197㎡の規模で、敷地内には、私立学校の熊谷青年学校が設置され、多くの女学生が働きながら学んでいました。
写真には、「観櫻会」と書かれた幟を持った軍服や背広を着た男性に混じって、振り袖の着物を着た女性が1,000人程写っています。
後の木造2階建ての建物前には、負薪読書の二宮尊徳像が設置されていることから、この建物は熊谷青年学校の校舎と思われます。この他工場敷地内には、寮、社宅、プール、バレーコート、バスケットコート、テニスコート、診療所などの施設が設置されていました。
熊谷青年学校は、働きながら料理・編み物・生け花などを学ぶ学校で、毎年3月に片倉熊谷製糸所の行事として入学式と卒業式が行われていました。
この観桜会も、会社を挙げての行事で、工場で働きながら学んでいた女学生を引率して、桜を見に行く時に撮影した記念写真と思われます。
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