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国登録有形文化財 建造物 「旧長島家住宅木戸門」 [建造物]

国登録有形文化財 建造物に指定された「旧長島家住宅」の8つの建造物のうち、今回は木戸門を紹介します。
旧長島家住宅木戸門は、邸宅内の庭園と人々が行き来する通路をつなぐ重要な意味を持つもので、その「通過儀礼」のために必須ともいえる門として位置づけられます。その構造や形態は棟門の一般的特色と同じですが、野地板及び垂木の形態で見られる流線形の意匠などから、主屋と同時期の江戸時代後期に作庭と関連付けられながら建立されたものと推定されます。
建立後、庭園内の整備や屋根素材の老朽化などにより、新たな部材に改修される経過を経ていますが、ケヤキ材を生かした重厚な門構造と木組の技巧性は、設計者・大工棟梁等は不明ながら、主屋の建立と何らかの関連が推定されます。新たに増設された白漆喰壁との連結も美しい景観を形成しています。
建造物としては規模の小さいものですが、旧長島家住宅の歴史文化を明らかにする上では必須であり、集落の歴史的景観に寄与する実例と評価できます。
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