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東善寺木造阿弥陀如来立像の埼玉県有形文化財指定について [お知らせ]

このたび埼玉県教育委員会では、埼玉県文化財保護審議会の答申を受け、3月11日開催の教育委員会において「東善寺木造阿弥陀如来立像」を県指定有形文化財の新規指定審議し、これを決定し、3月15日(金)の県報告示により、正式に指定となりましたのでお知らせします。
木造阿弥陀如来立像(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう)は、熊谷市代に所在する曹洞宗東善寺に伝来した阿弥陀如来立像です。針葉樹の一木造で、玉眼(水晶をはめ込んだ眼)、漆箔(しっぱく:漆で金箔を貼る)の仏像です。像高69.0cm。伝来の経緯は不明ですが、その作風や洗練された技法から快慶もしくは快慶周辺の仏師による制作と考えられ、制作時期は13世紀前半と推定されます。本県における13世紀前半の仏像のうち、製作優秀で文化史上貴重なものと評価されました。
本仏像は現在、熊谷市立熊谷図書館に寄託されています。
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「旧長島家住宅」国登録有形文化財に [お知らせ]

この度、「旧長島家住宅主屋」、「旧長島家住宅米蔵」等計8件の建造物および工作物が国の文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て、令和6年3月6日付け官報告示により、国の登録有形文化財(建造物)になりました。
旧長島家住宅は、市内小八林に所在する長島記念館(埼玉銀行頭取・会長を勤めた故・長島恭助の生家を利用した記念館)内に所在する建物で、主屋・米蔵・前蔵・裏蔵・表門・木戸門・長屋塀・外塀で構成されます(いずれも国登録有形文化財)。なお、長島記念館・邸宅は、平成31年3月29日に市史跡に指定されています。
主屋の周囲に米蔵、前蔵、裏蔵を配し、主庭の入り口に木戸門を建て、表門、長屋塀、外塀が広がる広大な屋敷地を画しています。
江戸時代後期の建築である主屋は、広い土間と田の字型の間取りの西側に「上段の間」が設けられていて、旧家の風格が感じられます。さらに、米蔵や表門などいずれの建造物も、歴史的な景観をつくるとして、高く評価されました。
この機会に、ぜひご覧ください。
omoya01.jpg旧長島家住宅主屋(正面)江戸時代後期建築
maegura.jpg旧長島家住宅前蔵 大正9年建築
uragura.jpg旧長島家住宅裏蔵 大正3年頃建築
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荻野吟子生家の絵 [展示]

熊谷市立荻野吟子記念館に展示されている荻野吟子の生家が描かれている絵を紹介します。
この絵は、群馬県千代田町の田島功一氏が描いたもので、現在は利根川の堤外となっている吟子の生家が復元的に描かれています。「荻野吟子生誕地俵瀬から対岸赤岩を望む」と記載され、荻野吟子の生家を、南上空から描いた水彩画です。
俵瀬村の名主を務めた荻野家は、広い敷地に寄棟造の長屋門と笠塀で囲まれています。中央に瓦葺2階建ての母屋、西側に2棟の蔵、東側には納屋が建てられています。母屋の屋根には養蚕用の高窓(抜気窓)が2つ設けられています。 屋敷の北側には防風林が植えられており、東側には利根川に注ぐ小川が流れ、南西には池があります。 周囲は、茅葺屋根の家々と畑があり、様々な作物が植えられています。 屋敷の裏手には、葛和田渡船場の桟橋があり、利根川には、江戸からの物資を運ぶ帆掛け船が上っています。対岸は、赤岩村の集落で、森の中には、生家の長屋門を移築した光恩寺の屋根が見えます。 遠方の山並みは、男体山をはじめとする日光連山が描かれています。
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オートバイサーカス [その他]

昭和28年に熊谷市内を写した写真を紹介します。
場所は不明ですが、オートバイサーカスの興行を行っている木造の仮設小屋が写っています。小屋の前には実物のオートバイが展示されています。
掲げられた木製看板には、オートバイの絵が描かれており、大きな幟旗が立てられています。看板には「■■■懸賞金付!特別大興行 決死的大冒険 直立■壁曲乗り」と書かれています。
この他熊谷市内では、上熊谷駅前広場で、シバタ大サーカスが大正11年から昭和38年まで、矢野大サーカスが昭和26年頃、カキヌマ大サーカスが昭和45年、赤城久伊豆神社境内で東京サーカスが昭和57年に興行を行っています。シバタサーカスの初代団長柴田隆英は、昭和2年熊谷講演中に急死したため、熊谷寺の墓地に葬られました。
熊谷は関東でも有数のサーカスが数多く興行を行った町でした。
〈参考〉
「コラム 絵葉書で見る熊谷の歴史⑩」『熊谷市史研究』第13号 令和3年 熊谷市教育委員会
「熊谷懐古点描⑨サーカス」『一枚の絵葉書から学ぶ発行当時の熊谷の郷土史』 令和5年 熊谷雑学研究所
サーカス公演2.jpg
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07 青桐会【第16回地域伝統芸能今昔物語 熊谷文化創造館さくらめいと 太陽のホール 2023.11.23撮影】 [動画]

青桐会は安井博親(荻江幸代)氏を会主として、山田流箏曲を主に、世代を超えた伝習と日々の錬磨を続けています。
荻江節は江戸時代中期に長唄の唄方を引退した荻江露友(不詳~1787)が、座敷での演奏の機会に、鳴り物を用いず、三味線のみで唄うことを始めたことから、この「荻江の節」を発端として「荻江節」の流れが確立されました。
今回演奏する「竹」は、松竹梅で語られる縁起物の舞踊に花を添える演奏として知られ、その優美な雰囲気の中に、まさに竹が伸び行くような力強さもある名曲です。荻江節伝承の第一人者、安井博親氏と、田村博子氏の三味線による演奏からは、荻江節の神髄とも表現できる繊細かつ情感ある声と音が美しく響きます。

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Sketchfabで3D画像の公開を始めました [普及事業]

この度、Sketchfabにて熊谷市内に所在する文化財の3D画像の公開を始めました。
現在公開している画像は、「押切波乗り弁財天」、「権現坂埴輪窯跡出土盾持人物埴輪」、「中条古墳出土盾持人物埴輪」、「樋春穴薬師」の4点ですが、今後順次増やしていく予定です。
QRコードまたは次リンクから、公式ページをご覧ください。followもよろしくお願いします。
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長島勘助 [近代]

市内小八林出身の長島勘助(1864-1934)を紹介します。
勘助は、元治元年(1864)小八林の地主長島茂の子として生まれました。師範学校を卒業し、地元小学校教師となるが、明治28年、熊谷町の鴨田半三郎から座繰り製糸「日進館」を譲受け実業の道に進みます。
明治29年には剣術の他流試合免許を柿沼村の四分一道場(昭文館)より受け、自宅に剣術道場「鉄心館」を開設、その後熊谷町、吹上村に分館を開設しました。
明治31年に創立直後の「熊谷製糸株式会社」経営を引き受け社長となり、ユニークな経営で会社は発展し、10割配当2回等高配当を行い株主を優待しました。大正14年、熊谷大火で工場を焼失しますが、かねてより計画していた吹上分工場を急遽建設するとともに、石原に本社工場を再建しました。昭和5年社長職を娘婿の舞原勘一に譲り引退しています。
また、明治39年から昭和8年まで忍商業銀行吹上出張所所長を務めています。
政治家としては、明治36年から大正13年まで、吉見村会議員、明治36年から44年まで大里郡会議員、大正7年吉見村村長に就任しています。
晩年は、東京まで南画を習いに通い、雁画を好んで描きました。
息子は、㈱埼玉銀行代表取締役頭取、会長、相談役を歴任し、経済界で活躍した長島恭介(1901-1992)。
写真は、昭和初年の石原工場操糸工場の内部。女性が、煮た繭玉から糸を撚り合わせ、中央の糸車に巻き取らせる操糸作業を行っています。
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荻野吟子誕生祭 [その他]

3月3日は、熊谷出身の日本公許登録女性医師第1号の荻野吟子(1851-1913)の誕生日でした。
市内俵瀬の荻野吟子記念館では、3月1日~3日にかけて、NPO法人阿うんの会による生誕祭が行われました。
川津桜(妻沼地域では荻野吟子の誕生日前後に咲くことから吟子桜と呼称)が開花する中、紙芝居、マジックショー、八木節の披露等のイベントが行われ、大勢の方々が来館していました。
IMG_2739.JPG荻野吟子の紙芝居。窓の外には吟子桜
IMG_2740.JPG市指定文化財史跡「荻野吟子生誕之地」
IMG_2741.JPG開花した川津桜(吟子桜)
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06 生田流箏曲雅会・筝和くわく塾【第16回地域伝統芸能今昔物語 熊谷文化創造館さくらめいと 太陽のホール 2023.11.23撮影】 [動画]

生田流箏曲雅会は、流派を超えた真のあるべき箏曲の美しさや素晴らしさを伝えるために、会主の齊藤雅楽和氏を中心に、様々な舞台にて演奏を披露しています。また、文部科学省・文化庁委託事業として、箏和くわく塾を運営し、多くの若き演奏家の育成を行っています。今回は齊藤氏が同演奏会のために作曲した箏曲「直実ぶし変容」が演奏されました。
箏曲「直実ぶし変容」は、熊谷出身の武将・熊谷次郎直実を描いた民謡の「直実ぶし」を題材としました。曲の描写は、源平の武将たちが、馬に乗って集まって来る様子から始まり、後に直実ぶしの旋律から離れ、源平合戦、「須磨」「一の谷の戦い」を彷彿させた、激しい場面へ展開し、また民謡の原曲に戻り終曲すします。

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05 藤間流日本舞踊藤蓉会【第16回地域伝統芸能今昔物語 熊谷文化創造館さくらめいと 太陽のホール 2023.11.23撮影】 [動画]

昨年11月23日に熊谷文化創造館さくらめいとで行われた「第16回地域伝統芸能今昔物語」の藤間流日本舞踊藤蓉会による「埼玉松坂」大和楽「舞」を、江南文化財センターYouTubeに公開しました。
藤間流日本舞踊藤蓉会は、会主の藤間勘蓉氏を中心として、テレビ番組での舞踊披露や、熊谷市の姉妹都市ニュージーランド・インバーカーギル市での海外公演など、日本舞踊の美しさを様々な場面で披露しています。現在では、後継者の育成に力を注ぎ、多くの門下生が高い舞踊の芸と美を発揮しています。
今回、披露される「埼玉松坂」は、郷土埼玉を主題にした歌謡に踊りをつけたもので、今回は、おもだか秋子氏の歌により、華麗な舞を披露しています。2曲目の大和楽「舞」は、日本古来の舞踊を原点に、四季折々の祈りを込めながら、日本の美しさや雅を主題とした作品となっています。

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