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きかは便郵122 [きかは便郵]

昔の熊谷地域の絵葉書紹介122回目。今回は「松坂屋旅館」です。
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この写真は、熊谷市本町三丁目に所在した「松坂屋旅館」です。通りに面して門柱があり、「旅館松坂屋」の看板が掛けられています。門柱の位置から判断すると、左手の建物は別物で、奥まった2階・3階建ての建物が松坂屋旅館と思われます。室内の広間には、掛け軸の掛けられた床の間と違い棚の設置された床脇が設けられています。
この松坂屋旅館には、大正5年(1916)9月2日に、宮沢賢治を含む盛岡高等農林学校2年生が、秩父地域の地質巡検のため訪れた際に宿泊しています。
賢治は、9月2日に熊谷寺を訪れ、熊谷連生の歌「熊谷の連生坊がたてし碑の旅はるばると泪あふれぬ」を詠み、宵闇の頃、西の空に沈もうとするさそり座を見て、「武蔵の国熊谷宿にさそり座の淡々ひかりぬ九月の二日」の2歌を詠んでいます。
ちなみに、賢治が目にした「連生がたてし碑」は現在所在不明であり、熊谷から9月2日にさそり座がみられる時刻は、午後7時30分から8時30分頃に限定されます。
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また、八木橋百貨店の南側には、平成9年9月に、「くまがや賢治の会」により、上記2歌を刻んだ歌碑が造立されています。

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