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きかは便郵130 [きかは便郵]

昔の熊谷地域の絵葉書紹介130回目。今回は「熊谷區裁判所」です。
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この写真は、明治後半から大正期にかけて撮影された「熊谷區裁判所」です。
木立と土塁で囲まれた中に、平屋瓦葺の裁判所の建物があり、正面には木製の門が設置されています。自転車を押す和服姿の男性がちょうど門から出てきている様子が写されています。右側の門柱には「熊谷縣」、左側には「熊谷區裁判所」と書かれた看板が掲げられています。
この裁判所は、明治6年(1873)に、入間・群馬の2県が合併して熊谷県が設置されたことを受け、明治7年(1874)に熊谷寺北側に庁舎を建設し事務を開始しました。その後、明治14年(1881)に新庁舎を落成し移転、明治15年(1882)に熊谷始審裁判所と熊谷治安裁判所に分立しました。明治16年(1883)には、前者は浦和始審裁判所熊谷支庁と改称し、明治23年(1890)には浦和地方裁判所熊谷支部に、後者は熊谷區裁判所と改称しました。その後、昭和22年(1947)に熊谷簡易裁判所となり現在に至っています。
写真下には、「青雲堂発行」と記載されています。この「青雲堂」は、東京神田の今川橋にあった印刷所で、絵葉書を印刷する「葉書部」という専門の部署がありました。

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