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きかは便郵117 [きかは便郵]

昔の熊谷地域の絵葉書紹介117回目。今回は「熊谷製糸株式会社繰糸工場」です。
熊谷製糸株式会社.jpg
工場内の日の差し込む窓に向かって、半袖の女性が一列に並び、煮た繭玉から糸を撚り合わせ、中央の糸車に巻き取らせています。よく見ると反対の窓側にも1 列に作業している姿が映っています。
生糸を繭から作る主な工程には、「乾燥・貯繭」→「選繭」→ 「煮繭」→ 「繰糸」→ 「揚返し」の工程があり、写真ではその中の「繰糸」作業をおこなっています。
「繰糸」とは、繭を煮てほぐれ易くなった繭の表面から糸口を探り出し、繭の糸口を何本か撚り合わせながら一本の糸に仕上げていく作業です。自動繰糸機が導入される昭和2 6年まで、この繰糸作業は手作業で行われていました。
熊谷製糸株式会社は、石原にあった製糸工場で、昭和9 年4 月1 日に片倉製糸紡績株式会社から独立し、熊谷製糸所と改称していることから、この絵葉書はこの頃に撮影されたものと思われます。


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