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池上遺跡発掘調査について(道の駅整備事業)その5 [発掘調査]

 現在、池上遺跡の発掘調査を実施中です。今年度の調査では、古墳時代の河川跡や集落以外にも弥生時代の遺構も多数確認されています。
 写真は四隅が切れるタイプの方形周溝墓です。北溝の東端から弥生土器壺が検出されており、弥生時代中期の築造と推定されます。この周溝墓から西の行田市小敷田遺跡では、昭和53年~57年の調査時に隣接する3基の方形周溝墓が検出されています。今回検出された周溝墓はその3基から東へ30m程度の位置にあり、近接しています。この周辺は墓域としてのエリアなのかもしれません。
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方形周溝墓(南から)

 一方、次の写真は環濠と推定される遺構です。この環濠は昭和56年~57年の調査時に検出されたものの南に延長部分となります。堆積した覆土の中層から下層を中心に多量の弥生時代中期の池上式土器などが検出しました。この溝跡は、最終的に東西に流れる河川跡に接続していました。
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環濠(北から)
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環濠遺物検出状況
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